吉田沙保里選手の1回戦から準決勝までを観て仮眠し、決勝を観ました。
1回戦の時、いつもより動きからも表情からも硬さがあるように感じました。
それもそのはず。
多分今大会で一番プレッシャーが大きい選手だったと思います。
どの世界でも気を抜いたら1回戦すら危ない世界だと思います。
それを多くの経験から知っている吉田選手だからこそ、そして大きなプレッシャーがあるからこそあのような表情になっていたんだろうなと思います。
それでも難なく退け、順当に決勝まで駒を進めました。
この選手ほど「金メダルが当たりまえ」という選手も中々いないですよね。
他だと伊調選手、ボルト選手、卓球の中国代表くらいかな。
決勝に進んだだけで本来は大喜びなことなのに嬉しい表情は一切見せず、金メダルだけを見ていた吉田選手に一流のスポーツ選手の精神を見ました。
他の競技では銅メダルを取れた事でも大きなニュースになったりする世界なのにです。
もちろんどんな色のメダルでも取れただけ本当にスゴいことだと思います。
ただ吉田選手は次元が違う。
世界ランキングでも829週1位だったそうです。世界大会で獲得したメダルは20枚。銀と銅メダルは0。
そして伊調選手は吉田選手に勝てない為に階級上げて五輪金メダル四連覇を達成。
これだけ凄い選手。日本中の方が「金メダル取るだろうな」と思っていただろうし、試合を見る事をとても楽しみにしていたと思います。
僕もその1人。
ですが今回最も大きな舞台で吉田選手は敗れました。初の銀メダル。
ドキドキしながら試合を見ていました。そして負けた時には信じられない気持ちで一杯でした。
初めて他の競技の選手が負けたところを見て悔しくて泣きました。
本当に悔しかった!信じられなかった!
もちろん本人は頭が真っ白になるほど、立ち直れなくなるほどの悔しさとショックと申し訳無さとで色々な感情があったかと思います。
これだけの選手でも負ける。これが勝負の世界なんだと思います。
「勝てると思った」と言っていましたが、どの世界でもこの、自信とは違う何かが芽生える事があります。
これが出てくると信じられない事が起きてしまったりすると思います。
それでも吉田選手が一生懸命プレッシャーとも闘いながら挑む姿は本当に格好良かった。
多くのことを学ばせてもらいました。
そして勝ったヘレン選手も本当に強かった。吉田選手がきっかけでレスリングを始めたとのことでこれもスゴいことです。
本当に良い試合を見させてもらいました。
まずはゆっくりと休んでもらえればと思います。
お疲れ様でした。
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